マンモグラフィについて

乳房を上下・左右に挟んで、乳腺をX線撮影する検査です。触診ではわからない、小さな石灰化を有し腫瘤を形成しない乳がんの発見を得意とします。

カテゴリー1 異常なし
カテゴリー2 良性
カテゴリー3 良性、しかし悪性を否定できず
カテゴリー4 悪性を疑う
カテゴリー5 悪性を強く疑う

乳房構成

脂肪性

乳房はほぼ完全に脂肪に置き換えられています。

乳腺散在

脂肪に置き換えられた乳房内に乳腺実質が散在しています。

不均一高濃度

乳腺実質内に脂肪が混在し、不均一な濃度を呈します。病変が正常乳腺に隠れる可能性があります。次回、超音波検査を併せて受診することをおすすめします。

高濃度

乳腺実質内に脂肪の混在はほとんどなく、病変検出率は低くなります。次回、超音波検査を併せて受診することをおすすめします。

主な所見

非対称性乳房組織

反対側乳房の同じ領域と比較して、乳房組織の体積が大きい場合、乳房が高濃度である場合、あるいは乳管がより目立つ場合をいいます。非対称の乳房組織は通常は正常のバリエーションですが、触診上も非対称である場合には病的所見の可能性があります。

局所的非対称性陰影

片側のみに陰影が認められますが、明らかな腫瘤としての境界や濃度をもちません。孤立した正常乳腺のこともありますが、良性と断定できない場合には精密検査が必要です。

Attention

超音波・マンモグラフィのそれぞれに発見しやすい病変がありますので、2つの検査を併用することが理想的です。また、乳がんセルフチェックを活用し自己検診を心がけてください。

乳がんセルフチェック

乳がんは自分で発見できる数少ないがんの1つです。セルフチェック(自己検診)を行うことで乳房の変化に気づくことが多いため、月に1回、セルフチェックを習慣づけることをおすすめします。セルフチェックを行う時期は、生理が終わって4〜5日後が最適です。閉経後の方は、毎月、日を決めて行いましょう。


鏡の前で乳房のチェック

鏡の前に立ち、楽な姿勢で両手を下ろし、乳房を観察します。また、両腕を上げたり下げたり、横を向いたりして同様に観察します。

CHECK POINT

  • 左右の乳房の形は同じか
  • 乳房の向きは同じか
  • 乳房にくぼみやひきつれはないか
  • 乳頭がへこんだり、ただれがないか

あお向けに寝てしこりのチェック

しこりがないか触ってみます。まず、あお向けに寝てタオルなどを肩の下に入れ、片腕を上げます。反対の手で乳房の外側から中心へ向かって、渦巻きを描くように触ります。親指以外の4本の指の腹で滑らせるように触ってください。また、腕を上げるだけでなく、下げた状態でも調べましょう。


リンパ節のチェック

腋の下の奥に指先を差し入れるようにして、腋の下のリンパ節が腫れていないかどうかを確かめます。


分泌液のチェック

乳輪から乳頭に向けて乳汁を絞るようにつまみ、血液の混じった分泌物が出ないかどうかを確かめます。