医療法人社団せいおう会は、「社員」が最も大切な経営基盤であると考え、「社員」の健康保持、増進を戦略的経営課題の一つとして位置づけました。「社員」の健康、健全な組織に基づいた健診サービスの提供により、「健康とむきあうひとときを、もっとゆたかに、快適に」というコンセプトを実現できると考えております。私たちは、いままで培ってきた予防医療におけるノウハウを前進させ、会社、「社員」、健康保険組合が一体となって、健康づくりを推進していきます。

医療法人社団せいおう会
理事長 工藤雄一朗


健康経営推進体制

経営トップを健康経営推進の最高責任者とし、総務人事部員、保健師、衛生管理者からなる健康経営推進室を設置し、安全衛生委員会や健康保険組合と一体となり「社員」の健康づくりを推進しています。また、社内だけではなく、お取引法人様に向けてもノウハウを提供し、健康経営の取組を支援しています。

健康経営戦略

健康経営宣言のとおり、「社員」が最も大切な経営基盤であることから、「社員」が心身ともに健康で働きやすく、長く働き続けたいと感じられることを期待しています。当会の2019年度の平均勤続年数は、6.7年(男性7.5年、女性6.4年) ※1であり、医療・福祉業の勤続年数(男性9.1年、女性8.6年 ※2 )を参考に、「2025年度平均勤続年数9.2年(+2.5年)」を目標とし、「人材定着・医療従事者としての高い専門技術や接遇スキルを身に着けた人材の育成」を図ります。

戦略マップ(PDF)をみる

  • 当会は2009年4月1日設立
  • 労働者がその企業に雇い入れられてから調査対象期日までに勤続した年数(令和2年賃金構造基本統計調査)

主な施策と効果検証

1. 禁煙支援の推進

課題

健康診断、予防医療を事業の柱とし、お客様に禁煙を勧めている主体でありながら、社員全体の喫煙率が2013年度時点で29.2%であり全国平均の20.8%より高いことがわかった。また、禁煙による健康リスク軽減や労働時間のロス削減を図るため、2022年度までに喫煙率10%未満とすることを目標とした。

施策

  • 敷地内全面禁煙
  • タバコと健康に関する啓発教育
  • 喫煙社員へ禁煙外来の受診勧奨、治療費用の補助
  • 禁煙達成者へ報奨金の支給
  • 採用時の喫煙状況の確認

結果

施策実施により徐々に改善され、2016年度に全国平均を下回った。2019年度には8.0%となり、目標を達成。

喫煙率の推移

効果

禁煙達成後、頭痛、咳・痰、疲れやすさ等の症状が改善したという声がみられた。また、喫煙により影響を受ける脂質について、禁煙外来参加者のうち46.2%が基準範囲を超えていたところ禁煙後0%となった。なかには体重が増加してしまった社員もいたが、次のステップとして自主的に減量に取り組む姿もみられ、自身の健康に対する意識の向上にもつながっている。
また、敷地内全面禁煙を含む施策により、喫煙者が減少したことで受動喫煙のリスク軽減へもつながった。

2. ワークライフバランスの推進

課題

社員全体の平均年間総実労働時間が2016年度時点で2,256時間であり全国平均の2,024時間より232時間多いことがわかった。また、業務の繁閑差が大きく、特に繁忙期の時間外労働が目立つことから社員のワークライフバランス推進のため、2019年度までに年間総実労働時間を2,000時間未満とすることを目標とした。

施策

  • 有給休暇や夏季休暇とは別に連続2日で取得可能なリフレッシュ休暇の導入
  • 閑散期に複数回の施設休業日設定
  • 閑散期に有給休暇取得奨励日設定
  • 10日間ごとの法定時間外労働時間をリアルタイムで各部署管理職へ報告

結果

施策実施により徐々に改善され、2017・2018年度は全国平均には及ばなかったが、2019年度には1,932時間となり、目標を達成。また、全国平均である1,978時間を下回ることに成功。
2016年度以降、有給休暇取得率は70%以上を維持。

効果

有給休暇取得率増加、年間総実労働時間減少傾向のなか、ワークライフバランス推進による生産性の向上が一助となり、売上は上昇を続けている。

平均年間総実労働時間と売上高の推移

3. 保健指導の100%実施

※40歳未満も含む

課題

40歳以上の社員のうち特定保健指導対象者が2015年度時点で1.4%であったところ、2016年度3.8%、2017年度には6.1%へと増加しており、特定保健指導対象者が徐々に増加傾向であることがわかった。生活習慣病予防を推進するため2025年度まで特定保健指導対象者割合7.0%未満を維持することを目標とした。

施策

  • 社員健康診断にて年齢問わず全社員へメタボ判定の実施
  • 40歳未満の社員へも特定保健指導と同様の条件で保健指導の実施
  • 健康セミナーの実施

結果

全年齢を対象とした保健指導を100%実施することにより、2019年度まで全国平均である17.4%より低い割合を維持。
しかし、2019年度には7.9%となり目標である7.0%未満を上回ったため、引き続き施策を継続。

特定保健指導対象者割合の推移

効果

保健指導の内容では、生活習慣病予防だけでなく、仕事の生産性・効率化を向上させるために健康管理の重要性についても情報提供することで、社員の知識・リテラシー・生産性の意識向上につながっている。

4. 二次検査の100%受診

課題

社員健康診断の結果にて「要精密検査(E判定・D判定)」対象者の二次検査受診率は100%を維持しているが、「再検査(C3判定)」対象者の二次検査受診率が2019年度時点で10.8%と低いことがわかった。早期発見・早期治療により生活習慣病予防を推進するため、2023年度までに再検査受診率100%を目標とした。

※ 判定区分は公益社団法人 日本人間ドック学会に準拠

施策

  • 保健師面談時に二次検査の受診勧奨
  • 業務時間内に二次検査受診時間の確保
  • 二次検査受診費用、通院・治療費用の補助

結果

保健師による個別の受診勧奨により改善され、2020年度には100%となり、目標を達成。

効果

今後は再検査受診率100%を維持しつつ、C3・E・D判定の対象者割合の推移についても分析し、効果検証予定。

各種施策

食生活の改善

  • コンビニベンダー設置と購入費用の補助
  • 仕出し弁当購入費用の補助
  • ダイオーズ冷凍弁当の導入と購入費用の補助

運動習慣者割合の向上・コミュニケーションの促進

  • スポーツクラブ会費費用の補助
  • 運動イベント(ハイキング・皇居ラン・ボウリング大会)の開催
  • オンライン運動動画の提供

睡眠の改善

  • 睡眠セミナー
  • SASスクリーニング検査費用の補助

禁煙支援の推進

  • 敷地内全面禁煙
  • 喫煙社員へ禁煙外来の受診勧奨、治療費用の補助
  • 禁煙達成者へ報奨金の支給

検査受診・治療の推進

  • 人間ドック受診費用の補助
  • 業務時間内の通院時間の確保
  • 通院・治療費用の補助
  • SASスクリーニング検査費用の補助

感染症対策

  • 各感染症抗体検査の実施
  • B型肝炎ワクチン、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン等の職場内接種、業務時間内の接種時間の確保、費用の補助
  • 感染症対策研修

個別支援

  • 保健師面談
  • 健康相談
  • 長時間労働者面談
  • 運転業務従事者の血圧管理・面談

ワークライフバランスの推進

  • 有給休暇5日間/年以上の取得徹底
  • 有給休暇とは別に連続2日で取得可能なリフレッシュ休暇の導入
  • 夏季休暇の取得徹底
  • 閑散期に複数回の施設休業日設定
  • 閑散期に有給休暇取得奨励日設定
  • 10日間ごとの法定時間外労働時間をリアルタイムで各部署管理職へ報告

研修・セミナー

  • 感染症対策研修
  • メンタルヘルス研修(セルフケア研修・ラインケア研修)
  • 新入社員研修
  • 管理職研修
  • 運転業務従事者対象の健康セミナー
  • 女性の健康セミナー
  • 男性の健康セミナー
  • がん教育
  • 睡眠セミナー

各指標実績値

各種認定

  • がん対策推進企業アクション
  • スポーツエールカンパニー
  • 東京都スポーツ推進企業
  • くるみん 子育てサポート企業